タバコは体に悪い、悪いと思っていても、なかなか止められません。 止めることができても、また、何かきっかけがあると吸ってしまい、禁煙が続かなかった、そんな方も多くおられると思います。
タバコは、がんの発症原因であり、転移の促進を起こします。 また、高血圧症、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病、さらに動脈硬化症に起因する狭心症、心筋梗塞、脳梗塞や大動脈瘤、慢性的な肺機能障害などの危険因子としても、きわめて大きな割合を占めています。
メディアを通じて、多くの方は、タバコの害に関しては、多かれ少なかれ認識されています。 しかし、日本では、国家がタバコを規制するどころか、準公的企業を経営し、国の重要な財源とするために、国民の生命を危険にさらしていることも事実です。 アメリカでは、タバコの宣伝をする事自体が違法とされ、賠償訴訟でタバコ会社は天文学的な賠償支払いを命ぜられています。 そのため、多くは国外(特に日本、最近は中国もでしょうか)向けに生産されています。 なんともおかしな話です。
確かに今の時点では、喫煙する権利もありますが、吸いたくないのに受動喫煙として吸わされる、非喫煙者、子供達にとっては、迷惑では済まない状況です。 昨今では、企業も喫煙者は採用を見送ったり、禁煙できない社員は出世できなかったり、あるいは勤務しづらくなっている環境も整ってきました。 市場経済の縮小に伴う給料の上昇が望めないことも、禁煙環境に寄与しています。
そのような状況で、やはり禁煙をしなければならない、したほうがよいのはわかっているが自信がない、そのような方に、是非、禁煙治療を受けていただきたいのです。
わかっていても止められないのは、やはり覚せい剤と同様に、常習・依存性があるためです。 すなわち、タバコが止められないのは、根性がないのではなく、タバコの主成分であるニコチンに対する依存、ニコチン依存症、という立派な病気なのです。 そのため、2006年度から保険診療で治療が可能になったのです。
茨城県は、私個人の感じでは、女性喫煙者が非常に多いように感じます。 男女同権の時代ですが、何もタバコまで同等になる必要もありません。 女性こそ、子供と居る時間が長く、さらに次世代を生み育てる立場としては、このような避けられるリスクからは遠くに居なければなりません。
下記の条件に合う方であれば保険診療でニコチン依存症の治療ができます。 チャレンジしてみてください、そして人生をチェンジしましょう。
《ニコチン依存症 保険診療に必要な条件》
1.直ちに禁煙しようと決意していること。
2.下記スクリーニング検査で5点以上当てはまる。
3.1日喫煙本数 X 喫煙年数 が200本・年以上である。
4.禁煙治療を受けることを文書で同意すること。
下記のテストのうち、5項目以上当てはまれば依存症と診断します。
《スクリーニングテスト》
1.一本吸うつもりより、つい多くのタバコを吸ってしまう。
2.禁煙をしようとしたり、本数を減らそうとして、失敗したことがある。
3.その時、タバコが欲しくてたまらないことがあった。
4.タバコを吸うのを我慢していると,以下のどれかの症状があった。
『イライラ、神経質、落ち着かない、集中しない、憂鬱、頭痛、眠気、むかつき、脈が遅い、手の振るえ、食欲や体重の増加』
5.4の症状を消すために、またタバコを吸ってしまった。
6.重い病気にかかり、タバコは良くないと知りつつ吸ってしまった。
7.喫煙で体調が悪いのはタバコが原因と知りつつ吸ってしまった。
8.喫煙で精神的な症状が出るのがタバコによるとわかりつつ、吸ってしまった。
9.自分はタバコに依存していると感じた。
10.タバコを吸えない仕事や付き合いを避けたことがある。
いかがですか? タバコを吸わない人生も試してみるのも、存外悪くないですよ!お金もたまります!
《治療薬について》
これはチャンピックス、と言う内服薬を使用します。
《診療計画について》
初診から数えて、2回目(2週後)、3回目(4週後)、4回目(8週後)、最終5回目(12週後)で禁煙の完成です。 受診回数は全
部で5回、3ヶ月のスケジュールです。
《全てでかかる自己負担費用》
健康保険3割自己負担の方ですと、クリニックで6000円弱、保険薬局で13000円強です。 総額19000円位です。 400円のタバコ50箱より安いですね。 1000本分でやめられます。 過去にタバコに投資した額を思えば、、、ですね。